統合情報理論の提唱者による本。
ネットワークが分断され過ぎでもなく、密すぎでもいないときネットワークには複雑な因果関係が生まれ、それが「意識」の源泉になっていることを理論、実験ともに示しています。
磁場により脳に直接与えた刺激は、「意識がある」状態では脳内で複雑な因果関係を伴うパターンのトリガーとなり、「意識がない」状態では単純なパターンしか起こしません。
それのみが意識の原因とは限らないようにも思えますが、巨大なネットワークにおける複雑な因果関係が意識の源泉であるならば、コンピュータ上にこれを再現することは困難で無いようにも思えます。「人工知能」から「人工意識」へ、考えをよりコアな方向へ向ける必要性を感じました。