人工知能学会の合同研究会に参加するために、慶應大学の矢上キャンパスを訪れました。日吉駅を降り、坂を上り降りして理工科部へ。
このキャンパスを訪れるのは初めてですが、理工学部がアクセスに難があるのはもはやテンプレートのようです。
人工知能学会、合同研究会に参加するため、日吉にある諭吉さんの大学へ。
— 我妻幸長@著書「はじめてのディープラーニング」発売中 (@yuky_az) 2018年11月22日
— 我妻幸長@著書「はじめてのディープラーニング」発売中 (@yuky_az) 2018年11月22日
急な坂を上り降りして、ようやく理工学部のある矢上キャンパスにたどり着きました。
— 我妻幸長@著書「はじめてのディープラーニング」発売中 (@yuky_az) 2018年11月22日
これからPreferred Networksの方の「深層学習の現在とこれから」という講演が始まります。
でも、今回の一番の目的はその後に始まる汎用人工知能研究会です。#人工知能学会 pic.twitter.com/mo9Qs15iku
人気すぎて立ち見が出る勢いの、Preferred Networks岡野原さんの講演が始まりました。
Preferred Networksの岡野原さんの質疑応答。コンピュータのパフォーマンスは人の脳のパフォーマンスを超えつつあるのに、なぜヒトのような知能は実現できないのか。 #人工知能学会
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鳥よりも飛行機の方が圧倒的に効率が悪ように、現在の人工知能は脳よりも圧倒的に効率が悪いとのこと。
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この問題解決のキーになるかもしれないのがメタ学習。
— 我妻幸長@著書「はじめてのディープラーニング」発売中 (@yuky_az) 2018年11月22日
過去の学習経験をもとにすることで、比較的少ない情報での学習が可能になる。
「鳥よりも飛行機の方が圧倒的に効率が悪ように、現在の人工知能は脳よりも圧倒的に効率が悪い」ということで、コンピュータの性能向上を待たずとも、まだまだアルゴリズム側でできることがありそうな感触です。
その後、汎用人工知能研究会に参加。
初参加だけど、アカデミックな世界の第一線で汎用人工知能を研究している先生たちの講演を聞けて満足です。
印象としてですが、人工知能のアルゴリズムがますます複雑化し、その一方で脳の機能もますます複雑であることが分かってきているようです。ヒトの知能のような極めて汎用性の高いアルゴリズムを構築するためには、むしろシンプルな構成要素の集合体として知能を発現させてた方がアプローチとして有望なのでは、と個人的には思いました。
いわゆる創発による知能の発現ですね。
そういえば、「ホモ・デウス」をようやく読了しました。
ヒトの生理現象や知能は、データや情報であるとの方向性で科学の世界での共通認識になりつつありますが、この本では、人類の後釜となるのは「データ」もしくは「情報そのもの」になりそうだということを指摘しています。
そもそも、人間の本質は本当にデータや情報なのかは証明されてはいませんし、これらが人類の後釜になるというのは予測にしかすぎません。
しかしながら、本の中ではその数々の兆しが指摘されています。個人的には十分にありうる未来のように思えますが、それは人類にとってそれほど悪い方向ではないと考えています。超進化したAIにとって人類は大した脅威ではないし、危害を加える理由も無いからです。
以下は、「ホモ・デウス」の中で扱っていたピグミー族の歌です。
本当に、この歌の背景となる豊かな精神性までデジタル化することは可能なのでしょうか。全てをデータにすると、失われてしまう大事なものがあるのでしょうか?あるいはそのようなものは無く、全てはデータ化することが可能なのでしょうか。
テクノロジーの爆発的な発展に伴い、なおさら人間(もしくは生物全般)の本質が我々に問われているように思えます。