少々古いサイトになるのですが、東京医科歯科大、生命科学Cのサイトを紹介します。
このサイトは人工知能とは関係なく、医師向けのサイトなのですが、ニューロサイエンス、特に神経細胞ネットワークについて詳細かつ分かりやすい解説が掲載されています。
以下、このサイトの内容に基づき、人工知能とニューロサイエンスの接点を解説していきたいと思います。
神経細胞ネットワークの進化
出典: 東京医科歯科大学 -神経による筋収縮の指令-ニューロン-
上の図は様々な動物の神経細胞ネットワークの分布です。神経細胞の集中化により、神経節、そして脳が発生し、コンピューティング能力が向上しています。
神経細胞ネットワークの進化の歴史については、以下の記事でもまとめています。
ニューロンの機能的分化
出典: 東京医科歯科大学 -神経による筋収縮の指令-ニューロン-
ニューロンの機能的分化について。他のニューロンからのアナログな入力が統合され、統合された値がある値を超えるとデジタルなスパイクが発射されます。発射されたスパイクはミエリン鞘で覆われた軸索を伝わり軸索端末に届きます。軸索端末は他のニューロンや筋肉などの出力器官と接合されています。
改めて、人工知能の基礎となるニューラルネットワークは生体のニューロンのネットワークを模倣したものであることが確認できます。
シナプス
出典: 東京医科歯科大学 -神経による筋収縮の指令-ニューロン-
シナプスの概略図です。主に短期記憶は、シナプスの結合の強化によってもたらされると言われています。これにより、情報の保持が行われます。
人工知能のニューラルネットワークにおける、ニューロン間の重みがこのシナプス結合の強度に相当します。
この辺りに関しては、Udemyにおける著者の講座で実際にコーディングを行いながら詳しく解説しています。
ニューロンにおける情報伝達の視覚化
出典: 東京医科歯科大学 -神経による筋収縮の指令-ニューロン-
ニューロンにおける情報の伝達の様子です。入力、伝達、主力が時系列でアニメーションになっており分かりやすいですね。特に、パルスの伝達は神経細胞における情報の伝達において、デジタルな部分が大きいことを教えてくれます。
人工知能をコーディングする際はあまり意識することはないですが、脳内における情報処理はこのように有限な時間内における物理現象に依存しています。
最後に
このような内容が、オンラインで無料で学習できるのは素晴らしいです。
電子書籍と比較して今の段階で収益性は劣るかもしれませんが、人が情報を得る手段はウェブに集約されていくのかもしれません。