SAI-Lab Blog

「ヒトとAIの共生」がミッションの企業、SAI-Lab株式会社のブログです。

読書録: 「科学的思考」のレッスン

そもそも、「科学」って何でしょうか?
改めて考えてみて訳が分からなくなったので、考えを整理するために「科学的思考」のレッスンという本を読みました。

「科学的思考」のレッスン 学校では教えてくれないサイエンス (NHK出版新書)

「科学的思考」のレッスン 学校では教えてくれないサイエンス (NHK出版新書)

 

 この本によれば、科学におけるより良い理論や仮説の基準は以下の3つとのことです。


①より多くの新規な予言を出してそれを当てることができる
②アドホック(その場しのぎ)の仮定や正体不明・原因不明の要素をなるべく含まない
③すでに分かっている多くのことがらを、できるだけたくさん、できるだけ同じ仕方で説明してくれる。

以下は僕自身の考えですが、結局、科学とは世界を一貫して繋いでくれる、常に疑われ続け継続的に更新される物語のようなものかと思います。

常に疑われ続ける、故にロバストな体系なのでしょうね。
物語である以上文学やアートの要素も必要であり、美的感覚が大事なのではないでしょうか。真理へは絶対に届かないのですが、人類はより真理に近いストーリーを求めようとします。
科学は「技術」と相性がいいため、よく「科学技術」と一緒にして扱われます。科学にとって技術は検証であり、技術にとって科学は根拠となります。

東北大で講演しました

2018年、12月28日、東北大学金属材料研究所で講演をしました。

タイトルは、「ヒトとAIの共生、そしてシンギュラリティ」です。

 

 

 

講演の最後に、参加者の皆さんに挙手をお願いしました。

これから30年後におけるAIの立ち位置ですが、以下の3つから選択していただきました。

  1. AIは単なるツール
  2. AIは新たな「生物種」
  3. ヒトとAIは、融合する

結果は、1.が9人、2.が6人、3.が6人でした。

個人的には2.の立場なのですが、皆さんそれぞれAIに対する見方が異なるのが興味深かったです。

 

 

発表のスライドはこちらです。

speakerdeck.com

発表内で使用した動画はこちらです。


群知能と創発(1)


群知能と創発(2)


群知能と創発(3)


単細胞生物のシミュレーション

来年は論文を執筆する予定もあるので、アカデミックな方面で活動も強化していきたいと思います。

12/28、東北大学で講演します

今年最後、12/28に東北大学で講演することが決まりました。

講演のタイトルは「ヒトとAIの共生、そしてシンギュラリティ」です。

無料で、東北大の関係者でなくても参加可能です。

 

日時: 2018年12月28日(金) 15:00-

会場: 仙台市青葉区片平2丁目1−1東北大学金属材料研究所2号館1階 ラウンジ(地図

主催: 東北大学金属材料研究所 宇田研究室

 

多くの方のご参加をお待ちしております。

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東北大学での講演



ディープラーニング、その先にあるもの

「はじめてのディープラーニング」、Amazonの本総合で1000位以内に入りました。

 現在、「ディープラーニング」で検索するとベストなポジションに表示されます。

 

ディープラーニングは価値のある技術ですが、その先にあるものをそろそろ考えてもいいかもしれません。

人工知能を包括する「人工生命」、生物の群れを模倣する「群知能」などはその候補に思えます。

誤差逆伝播法(バックプロパゲーション)に代わるアルゴリズムが確立できればいいのですが。

自然界は無限に複雑でまるごとシミュレートするには計算資源が足りないので、本質的なアルゴリズムを抽出する必要があります。

 

今年末、来年初めにかけて 、Udemyで自然言語処理のコースをリリース予定です。

自然言語は興味深い対象ですが、consistentなルールがなくアルゴリズムで扱うのはなかなか難しいですね。

技術書・ビジネス書大賞2019の投票が始まりました

技術書・ビジネス書大賞2019の投票が始まりました。
SAI-Lab代表の著書「はじめてのディープラーニング」を気に入ってくれた方は、ぜひ投票をお願いできないでしょうか。
投票に必要な本のISBNは、「4797396814」になります。 

www.shoeisha.co.jp

「はじめてのディープラーニング」はこちらになります。

www.amazon.co.jp

 

先週「ホモ・デウス」を読み終わりましたが、まだその余韻を引きずっています。

SAI-Labのミッションは「ヒトとAIの共生」なので、様々な共鳴するものを感じました。先ずは、我々がAIのことをよく知るところから始めないと、と改めて原点に立ち返る思いです。

 

文: 我妻(SAI-Lab代表)