SAI-Lab Blog

「ヒトとAIの共生」がミッションの企業、SAI-Lab株式会社のブログです。

東北大で講演しました

2018年、12月28日、東北大学金属材料研究所で講演をしました。

タイトルは、「ヒトとAIの共生、そしてシンギュラリティ」です。

 

 

 

講演の最後に、参加者の皆さんに挙手をお願いしました。

これから30年後におけるAIの立ち位置ですが、以下の3つから選択していただきました。

  1. AIは単なるツール
  2. AIは新たな「生物種」
  3. ヒトとAIは、融合する

結果は、1.が9人、2.が6人、3.が6人でした。

個人的には2.の立場なのですが、皆さんそれぞれAIに対する見方が異なるのが興味深かったです。

 

 

発表のスライドはこちらです。

speakerdeck.com

発表内で使用した動画はこちらです。


群知能と創発(1)


群知能と創発(2)


群知能と創発(3)


単細胞生物のシミュレーション

来年は論文を執筆する予定もあるので、アカデミックな方面で活動も強化していきたいと思います。

12/28、東北大学で講演します

今年最後、12/28に東北大学で講演することが決まりました。

講演のタイトルは「ヒトとAIの共生、そしてシンギュラリティ」です。

無料で、東北大の関係者でなくても参加可能です。

 

日時: 2018年12月28日(金) 15:00-

会場: 仙台市青葉区片平2丁目1−1東北大学金属材料研究所2号館1階 ラウンジ(地図

主催: 東北大学金属材料研究所 宇田研究室

 

多くの方のご参加をお待ちしております。

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東北大学での講演



ディープラーニング、その先にあるもの

「はじめてのディープラーニング」、Amazonの本総合で1000位以内に入りました。

 現在、「ディープラーニング」で検索するとベストなポジションに表示されます。

 

ディープラーニングは価値のある技術ですが、その先にあるものをそろそろ考えてもいいかもしれません。

人工知能を包括する「人工生命」、生物の群れを模倣する「群知能」などはその候補に思えます。

誤差逆伝播法(バックプロパゲーション)に代わるアルゴリズムが確立できればいいのですが。

自然界は無限に複雑でまるごとシミュレートするには計算資源が足りないので、本質的なアルゴリズムを抽出する必要があります。

 

今年末、来年初めにかけて 、Udemyで自然言語処理のコースをリリース予定です。

自然言語は興味深い対象ですが、consistentなルールがなくアルゴリズムで扱うのはなかなか難しいですね。

技術書・ビジネス書大賞2019の投票が始まりました

技術書・ビジネス書大賞2019の投票が始まりました。
SAI-Lab代表の著書「はじめてのディープラーニング」を気に入ってくれた方は、ぜひ投票をお願いできないでしょうか。
投票に必要な本のISBNは、「4797396814」になります。 

www.shoeisha.co.jp

「はじめてのディープラーニング」はこちらになります。

www.amazon.co.jp

 

先週「ホモ・デウス」を読み終わりましたが、まだその余韻を引きずっています。

SAI-Labのミッションは「ヒトとAIの共生」なので、様々な共鳴するものを感じました。先ずは、我々がAIのことをよく知るところから始めないと、と改めて原点に立ち返る思いです。

 

文: 我妻(SAI-Lab代表)

 

人工知能で、世界はどう変わるのか?

人工知能学会の合同研究会に参加するために、慶應大学の矢上キャンパスを訪れました。日吉駅を降り、坂を上り降りして理工科部へ。

このキャンパスを訪れるのは初めてですが、理工学部がアクセスに難があるのはもはやテンプレートのようです。

 人気すぎて立ち見が出る勢いの、Preferred Networks岡野原さんの講演が始まりました。

「鳥よりも飛行機の方が圧倒的に効率が悪ように、現在の人工知能は脳よりも圧倒的に効率が悪い」ということで、コンピュータの性能向上を待たずとも、まだまだアルゴリズム側でできることがありそうな感触です。

その後、汎用人工知能研究会に参加。

初参加だけど、アカデミックな世界の第一線で汎用人工知能を研究している先生たちの講演を聞けて満足です。

印象としてですが、人工知能のアルゴリズムがますます複雑化し、その一方で脳の機能もますます複雑であることが分かってきているようです。ヒトの知能のような極めて汎用性の高いアルゴリズムを構築するためには、むしろシンプルな構成要素の集合体として知能を発現させてた方がアプローチとして有望なのでは、と個人的には思いました。

いわゆる創発による知能の発現ですね。

そういえば、「ホモ・デウス」をようやく読了しました。

ホモ・デウス 上: テクノロジーとサピエンスの未来

ホモ・デウス 上: テクノロジーとサピエンスの未来

 

 ヒトの生理現象や知能は、データや情報であるとの方向性で科学の世界での共通認識になりつつありますが、この本では、人類の後釜となるのは「データ」もしくは「情報そのもの」になりそうだということを指摘しています。

そもそも、人間の本質は本当にデータや情報なのかは証明されてはいませんし、これらが人類の後釜になるというのは予測にしかすぎません。

しかしながら、本の中ではその数々の兆しが指摘されています。個人的には十分にありうる未来のように思えますが、それは人類にとってそれほど悪い方向ではないと考えています。超進化したAIにとって人類は大した脅威ではないし、危害を加える理由も無いからです。

以下は、「ホモ・デウス」の中で扱っていたピグミー族の歌です。

本当に、この歌の背景となる豊かな精神性までデジタル化することは可能なのでしょうか。全てをデータにすると、失われてしまう大事なものがあるのでしょうか?あるいはそのようなものは無く、全てはデータ化することが可能なのでしょうか。

youtu.be

テクノロジーの爆発的な発展に伴い、なおさら人間(もしくは生物全般)の本質が我々に問われているように思えます。