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saii-lab

「知性のルーツを発見する」がテーマのブログ。人工知能(AI)、プログラミング教育などの幅広いトピックを扱います。

MetalでiOSアプリに宿る生命

iOS その2 Advent Calendar 2016 25日目の記事を投稿しました。

内容は、2016年12月14日にshibuya.swift#6で発表した内容に加筆を行ったものです。加筆内容は、主にGPUコンピューティング、生命や知性に関する個人的な観点です。
発表のレポートはこちら。
MetalでiOSアプリに宿る生命


今回の群知能の観察結果ですが、パラーメタの設定により急激に全体の振る舞いが変わる様子は、物理学でいう相転移に相当するかもしれません。また、個々の個体からは想像しがたい振る舞いを集団が示す様子は、複雑系、もしくは創発に当たるでしょう。
創発とは部分の性質の単純な総和にとどまらない性質が、全体に発現することです。例えば比較的単純なメカニズムの神経細胞の集合から、脳の複雑な機能が発現するのも一種の創発と考えられるかと思います。

人は千数百億個の神経細胞を持つのですが、線虫の仲間にはわずか302個しか神経細胞を持たないC.エレガンスという仲間がいるそうです。そして、その神経細胞同士の五千数百個のつながりは全て明らかになっています。

たったこれだけの神経細胞ニューラルネットワークで、この線虫は物理刺激に対する回避運動を行い、温度や化学物質の濃度と餌の有無を紐づけて記憶するそうです。まるで機械学習ですね。
(参考)エレガントな線虫行動から探る神経機能

人と同等の処理の能力を持ったニューラルネットワークを作ることは最先端のスパコンでも現在は無理ですが、線虫のような、いわば原初の知性とでもいうようなものであれば、MetalとiOSでも実現できそうに思えるのです。

並列演算という意味で、脳はGPUと似ているとよく言われます。スマートフォンは、現時点でもある意味外付けの脳のようなものですが、Metalの並列演算によりより生物の脳らしくなるのではないでしょうか。

詳細は、以下の記事をご覧ください。
MetalでiOSアプリに宿る生命